婚前契約書(婚前契約公正証書)の法的効力について

プリナップ協会では婚前契約書を法的効力のある公正証書の形で作成しております。

 

公正証書は、公証役場で公証人が作成する公的な書類です。

※公証人とは、元裁判官、元検察官、元法務局長など、法律実務を長く経験した人がなります。

 

公証人が作成する公正証書は「法律上、完全な証拠力を持つ公的な文書」です。

 

※プリナップ協会でお願いする公証役場では、保存期間が長期(カップルが120歳まで)保管されますので、万一紛失されても再発行ができ、安心です。(通常の公正証書の保管期間は20年間です)

 

 

 

婚前契約書に記載する内容は自由

 

内容は基本的には自由ですので

 

・結婚記念日には2人で食事をする

・家事育児は分担する

・不倫はしない・・・

 

その他、週末の過ごし方や親せきとの付き合い方、お金の管理など、内容はカップルによりさまざまだと思います。

 

記載することに制限はありません(法的に無効となる内容もございますのでアドバイス致します)が金銭面以外の内容は2人の間での約束事として認識ください。

金銭面以外の内容に関しては、法的に効力はありませんが、記載するだけでもお二人の間の合意となります。

 

よく、約束を破ったらどうなるんですか?という質問を受けるのですが、特に罰則を設けない限りは、どうすることもできません。

 

罰則を設ける分かり易い例として、不貞行為(不倫)に対する慰謝料の定めがあります。

 

 

慰謝料は不法行為だけに

 

依頼者の中には、事細かく2人の約束事を記載し、その全てに罰則を設ける方がいます。

罰則として慰謝料を設定できるのは、基本的に不法行為のみです。

 

不法行為とは例えば…

不貞行為(不倫)
DV
モラハラなど

 

その他無断で多額の借金をしたり、ギャンブルに走ったりと明らかに信頼を裏切るような行為に対しては罰則を設けても問題ありません。

婚前契約の内容は細かくしすぎるとお互いに窮屈になりますし、そのうち守れないことも出てきてしまいます。

守れないものがでてきた時に、それをそのままにしておくことは、他の大事な条文にも影響を与えてしまいます。

 

どの程度まで記載するべきか分からない、どの程度で細かすぎるのか…

ご自身での判断は難しいかもしれませんので、まず希望を箇条書きにしてお持ちください。

ご依頼者様の意向に沿いつつ、適切な条文に致します。

 

◯婚前契約事例集はこちら

 

婚前契約(公正証書)の法的効力とは

「法的効力がある」とは具体的にどのようなことを意味するのか…

これは、万一契約不履行(約束ごとが守られない)があった場合に、損害賠償請求できるかどうか、そして、その裁判の判決に対し、強制執行できるかどうかです。

 

婚前契約を公正証書にした場合、「強制執行力」はあるのか?

 

強制執行というのは、万一支払われなかった場合に、給料や財産を差し押さえて、強制的に支払いを実行させることをいいます。

 

この「法的効力」と「強制執行力」を同じ意味合いで捉えている方がいらっしゃいますが、婚前契約では、この強制的に支払を実行させる「強制執行認諾条項」を付けることができません。

なぜなら、「強制執行認諾条項」を付けるには、支払時期、支払方法、金額が明確でなければならないからです。

 

ですので、プリナップ協会では、婚前契約を公正証書として作成する際、「万一離婚になった際には、この婚前契約に基づき離婚の公正証書を作成する」という一文を記載しております。

 

離婚の公正証書を作成する際には、強制力のある「強制執行認諾条項」を付けての作成が可能となるからです。

 

「法的効力」のある婚前契約をご希望の方、お気軽にご相談ください。

 

 

 

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